2024年12月5日現在
227,183人のサービス介助士が全国で活躍中!
サービス介助士の実技教習
ユニバーサルデザインに配慮された店舗
株式会社福岡銀行(本店:福岡県福岡市)は、1945年の設立以来、福岡県地域の主要金融機関として営業を展開してきた。2007年からは、熊本ファミリー銀行(本店:熊本県熊本市)、親和銀行(本店:長崎県佐世保市)と、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)を持株会社とする金融グループを形成し、FFGは福岡県・熊本県・長崎県を核に、広く九州を営業基盤としている。
FFGでは、「みんなに優しい」を活動方針とするCSR活動を積極的に推進し、「環境共生活動」「生涯学習支援」「ユニバーサルアクション」の3つの活動層で多彩な取り組みを行っている。
「ユニバーサルアクション」は、「ユニバーサルデザイン」に「行動(アクション)」を加えた、FFG独自の考え方である。その一環として福岡銀行では、バリアフリー機能を充実させた店舗リニューアルを積極的に進めてきた。車いすやいすに腰掛けたまま利用できる低い記帳台や、音声案内付の触れる地図、段差のない入口、視覚障がい者用誘導ブロックなどを設置したユニバーサルデザイン店舗は、2008年には社団法人日本サインデザイン協会主催のSDA賞サインデザイン優秀賞を受賞。現在は同行の全店舗がユニバーサルデザイン店舗となっている。
FFGでは、熊本ファミリー銀行、親和銀行でも店舗のユニバーサルデザイン対応を進め、2011年度末までにはグループの全店舗の改修を完了する予定である。
ロータイプの記帳台
音声案内付触地図
段差のない入口
また福岡銀行では、店舗改修などのハード面の整備とともに、ソフト面のサービス向上をめざして、「おもてなしの心と介助技術」を身につけたサービス介助士資格を持つお客様責任者の全店舗配置を進めてきた。
2011年2月現在で、福岡銀行では297名がサービス介助士を取得。熊本ファミリー銀行、親和銀行とあわせFFG全体で500名を超えるサービス介助士が活躍している。
資格導入担当者の高木雅代さん(クオリティ統括部)は、サービス介助士の配置効果について、「ご来店いただくすべてのお客様が安心して手続きができる店づくりに効果を上げている」という。
「サービス介助士資格の取得により、高齢者や障がい者への理解が深まっています。また、介助の方法を知っているのと知らないのとでは、いざというときの対応に雲泥の差が出ることを体感しています。特に、車いすの使用方法や、利用者への介助方法を学んだことは大変役立っているようです。
私も資格を取得しましたが、実際に学んでみて『もっと早く取得しておけば、あの時に別の対応方法があったな。あの時には気遣いが足りなかったな…』などと、自分の接客を振り返るたくさんの気づきがありました」(高木さん)
店舗のお客様責任者である4名の方にも、サービス介助士資格取得の感想を伺った。
辻 貴子さん(田町支店支店長・2010年9月取得)
サービス介助士の資格を取得したことで、当行をよくご利用いただいている、視覚に障がいのあるお客様にも、より自信を持ってスムーズに接することができるようになりました。
このお客様は、ご預金の内容などについて何度も同じことを繰り返しお尋ねになることがあり、お会いして間もないころは、とまどいを感じたこともありました。
しかし、サービス介助士の受講後に初めて「お客様は、手元にある現金の額や、預金残高など、生活上の何もかもを暗記しなければならないのだ」ということに気づきました。「もしそれが暗記の苦手な自分だったら…到底無理なことだ」と、怪訝な気持ちでいたことを申しわけなく思いました。今では、人任せにせずご自分で財産管理をされるお客様に敬意を払い、ゆっくりと納得いただけるまでご説明しています。
これからの日本の社会が、もっと多様性を受け入れるようになればいいと願っています。街の中で仕事をしている外国人の方を見かけることが当たり前になったように、障がいのある方がもっと当たり前に仕事を持てるような、そこに手助けが必要なら当たり前に助けの手が伸びるような社会にしたいと願い、その実現のために行動したいと思っています。
藤井聖人さん(六本松支店副支店長・2008年2月取得)
サービス介助士の実技教習では、白内障ゴーグルを使った高齢者疑似体験などを行い、新鮮な驚きがありました。
資格取得後は、通勤時のバスの中でも高齢者の姿が目に入るようになり、時々席を譲ったりしています。店舗でもお客様がお困りの時に、こちらから気づいてサポートすると、「親切にありがとう」とのお言葉をよく頂戴します。
今後も、「見守り、サポートする」心を職場で広げていきたいと思います。
丸林弘嗣さん(伊田支店総括・2011年1月取得)
伊田支店はご高齢のお客様が多いため、支店のお客様責任者として、まず自分が勉強しようと考えてサービス介助士を取得しました。
実技教習では、実際に体験する中で多くの気づきがあり、とても有意義でした。
資格を取得してからは、障がいのある方のことが以前より気になるようになり、何かお手伝いしたいという気持ちが芽生えました。電動車いすで来店されたお客様にお声をかけてサポートしたところ、大変喜んでいただき、逆にこちらが恐縮してしまいました。
今後は行内で勉強会を開催し、行員全員の意識向上を図っていきたいと考えています。
H・Hさん(2004年3月取得)
サービス介助士を導入されていた他行の担当者の方の講演を聞き、大変興味を持ったのが資格取得のきっかけです。実技教習では、総合ロールプレイで実際の介助の場面を自分たちで想像して作り上げていくなかで、受講者同士がお互いの気持ちを理解し合え、一体感が生まれたことがよかったです。
資格取得後は、相手の行動が理解できるようになりました。また、障がいのある方の行動に目が留まるようになり、公共の場でのマナー意識も高まったように思います。自分の親に対しても少し優しくなれたような気がします。
店舗では車いす利用者の介助をしたときに、「上手ですね」と言っていただけたことがうれしかったです。今後はこの資格を生活の中で自然体で生かし、職場では多くの従業員に介助のスキルと心がけを広げていければと思います。
同行では、サービス介助士資格取得者を中心に、支店の店舗内で車いす操作など介助の勉強会も開催し、お客様サービスの向上に努めている。
店舗での車いす介助の勉強会
FFGでは、2010年11月より、「ユニバーサルアクション・プログラム」をグループ共同展開している。このプログラムは、一人ひとりがお客様や地域社会のために「自分が何ができるのか」を考え、その実現のための具体的なアクションを起こし、必要なスキルを身につけることを目的とするものだ。
具体的には、「みんなに優しい」の視点で考えたボランティアや地域・社会貢献活動を営業拠点ごとに実践する「ひとり1アクション」運動、独自に選定した10の「ユニバーサルスキル」を全従業員がひとり1つ以上取得する「ひとり1スキル」取得運動の2つを進めている。
サービス介助士も、「超高齢社会を支えるおもてなしの心と介助技術を学べる、従業員一人ひとりが『みんなに優しい』の実現をめざして取得するのにふさわしい資格」(高木さん)として、ユニバーサルスキルの1つに選定されている。「ひとり1スキル」取得運動開始後、すでに250名以上がサービス介助士取得を希望しているとのことだ。
今後も、高齢者、女性、子ども、障がい者はもちろん、地域社会や地球環境を含めた「みんなに優しい」行動を実践し、ブランドスローガンである“あなたのいちばんに。”を実現するために、サービス介助士の学びが役立つことが期待されている。
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