2024年12月5日現在
227,183人
のサービス介助士が全国で活躍中!

福岡トヨタ自動車株式会社/福岡県

「お客様に選ばれるお店」をめざして
〜社員全員がサービス介助士の自動車販売会社〜

笑顔がまぶしい福岡トヨタ自動車株式会社の社員の皆さん

笑顔がまぶしい福岡トヨタ自動車株式会社の社員の皆さん

1942年創業、地域社会の発展に貢献する企業

福岡トヨタ自動車株式会社は、九州地区でトヨタ車を扱うディーラーとして、1942年に福岡に創業した。以来68年にわたり、自動車販売、リース、メンテナンスから、部品・カー用品の販売、保険、車検、通信機器など、幅広くきめの細かい地域密着型の営業展開を行ってきた。また、交通・流通・金融・教育事業など多彩な事業分野で34社を擁する昭和グループのリーディングカンパニーとして、地域の発展に貢献している。

福岡トヨタ自動車株式会社本社

福岡トヨタ自動車株式会社本社

福岡トヨタ自動車株式会社 URL:http://www.fukuoka-toyota.co.jp/

「従業員の幸福」「お客様の満足」「お取引様の繁栄」を目指す

福岡トヨタの経営理念は「従業員の幸福、お客様の満足、お取引様の繁栄を目的とする」である。

「従業員の幸福」を「お客様の満足」「お取引様の繁栄」とともに経営理念に掲げる理由について、金子直幹代表取締役社長は、「社員一人ひとりが仕事に誇りとやりがいを持ち、仕事を通して自分自身の夢を実現してこそ、本当のお客様の満足、お取引様の繁栄が可能となるから」だという。

その背景には「もはや車は売り込むものではなく、選んでいただくもの」という視点がある。

「お客様に選ばれるお店づくりのためには、本当の意味でお客様の立場になって考えるやさしさや思いやり、スタッフとのチームワーク、仲間との協調性のある社員が必要です。そして自分で考え、行動し、問題を解決する能力を持つ人材を育成するために、当社では人事評価制度や新しい教育制度の導入を進めています」(金子直幹社長)

金子直幹社長

金子直幹社長

全社員約1000名のサービス介助士取得を推進

福岡トヨタでは、社員教育の一環として、社長をはじめ社員全員がサービス介助士資格を取得しており、2010年12月までの取得者数は1070名を数える。

同社がこの資格の存在を知ったのは、トヨタの福祉車両を扱うウェルキャブステーションのスタッフに取得を義務付けられていることからだった。資格の内容を調べるうちに、「おもてなしの心」など、サービス業として重要な項目が多いことがわかり、ウェルキャブステーションのスタッフにとどまらず、全社員の資格取得を進めることとなったという。

そして創立65周年を迎えた2007年10月には、全社員のサービス介助士資格取得を達成した。

資格取得で社員の「仕事のやりがい」も向上

福岡トヨタでは、サービス介助士2の資格取得に必要な、1名あたり4万円弱の受講料は全額会社が負担する。また、社員が2日間で行う実技教習(スクーリング)を受講するための時間も確保するなど、会社のコスト負担は大きいが、「とてもいい財産が蓄積できた」(金子社長)と資格への評価は高い。

サービス介助士 実技教習より

高齢者疑似体験

▲白内障と同じ見え方をするゴーグルやサポーター
などを身につけて行う高齢者疑似体験

視覚障がい者への手引き

▲視覚障がい者への手引き

資格導入担当者である人事部人事課兼人材開発課次長の市川利治さんも、資格取得の効果を高く評価している。

「資格取得することで、社員の意識や行動は変わりました。今まで目に入らなかったものが見えるようになり、さまざまな人の立場に立って物事を考え、行動することができるようになりました。お客様満足はもちろん、社員のやりがいにも影響が出ています」(市川次長)

サービス介助士 資格取得者の声

福岡トヨタでは現在も、新人基礎教育の中でサービス介助士の資格取得を進めている。2010年に資格を取得した社員の中からお二人に感想を伺った。

すべてのお客様によりよい接客対応をしたい

鈴木 雄一さん(AUSS福岡 営業スタッフ)

自信を持って自然に対応できるように

U-Car(中古車)の販売、割賦、保険など、お客様の快適なカーライフをサポートできるようにがんばっています。

サービス介助士資格を取得する前は、知識不足による自信のなさや戸惑いから、業務中・プライベートに関わらず、身体に障がいのある方との関わりを避けてきたように思います。しかし、資格を取得したことにより、自分から「何かお手伝いできることはないか」と考え、お声がけしようという気持ちになれました。

来店されるお客様の中には、身体に障がいのある方もいらっしゃいます。そうしたお客様にも、自信を持って自然に対応できるようになりました。まだまだ戸惑うこともありますが、どのような対応がよいのかを自分で考え、障がいのあるなしにかかわらず、よりよい接客対応をしていきたいです。


お手伝いの声かけを積極的に

穴井 慎太郎さん(博多店 サービスエンジニア)

学んだことを日常生活や業務の中の接客などで生かしたい

資格を取得する前は、高齢者や身体に障がいのある方に声をかけることができませんでしたが、取得後は、お手伝いを必要としている方を見たら、声をかけようと思うようになりました。

今後は学んだことを日常生活や業務の中の接客などで生かしたいと思います。困っている方のお手伝いをして、「ありがとう」と言っていただけたらうれしいですね。

福岡トヨタの方

鈴木雄一さん(左)

福岡トヨタの方

穴井慎太郎さん(右)

福岡トヨタでは、「全社員が介助技術を身につけて『おもてなしの心』を提供できるようになり、福祉車両のご案内の際はもちろん、すべてのお客様の満足度の向上にもつながっている」(市川次長)と成果に自信を深めている。今後も「選ばれるお店づくり」のために、サービス介助士の活躍が期待されている。

〔参考資料〕
マガジン「じぇろ」(NPO法人日本ケアフィットサービス協会発行)17号掲載記事
「ケアフィッターの職場:福岡トヨタ自動車株式会社」

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