IX(インクルーシブ・トランスフォーメーション)診断は、革新的な成果を生み出す組織やチームを作るために欠かせない要素を、IX:インクルーシブ・トランスフォーメーションの視点から分析・課題を発見するための診断です。
現代はその企業が目指す未来を、ただ実現できればいいのではなく、社会全体への利益・社会的な意義が求められており、このような背景から企業のパーパスが重要になってきています。
変化の激しい現代で、社会で求められる価値を提供できるようにするには既存の考えややり方にとらわれずに、様々な考えや価値観(多様性)を取り入れ、活かしあう環境が必要です。
無意識の偏見(アンコンシャス・バイアスUnconscious bias、隠れた思いこみ)に気づき、変えていくことは変革に不可欠な要素です。
組織の中で誰もが自由に自分の考えや意見、行動を起こすことができる、心理的安全性が確保された状態であることは組織の活性化の最低条件です。
ここで言うビロンギングとは、個人がその人らしくいながらも、組織に愛着を感じ組織の一員であるという自覚を持つことができる感覚のことを言います。
組織の経営層・管理者は自社で十分な取り組みができていると思っていても、現場の従業員は不十分だと感じているようなギャップを把握できます。
定期的に診断を受けることで、自社内の取り組みの効果を可視化し、改善につなげるPDCAサイクルを効果的にします。
成果の可視化が難しいDE&Iの取り組みを、スコアで可視化し、組織開発の重要な要素である風土や人間関係の問題との関係を把握できます。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)への関心が高まっている中、今日の行政機関、企業、学校、非営利団体等の種々の組織は、インクルーシブな社会形成への貢献という社会的期待に応えつつ、組織内のダイバーシティをいかにして活力に変えていくかという経営課題にも直面しています。
私たちの研究室では、こうした課題にアプローチするため、調査指標の開発や組織改善のための実践研究を進めています。こうした知見を基盤として、日本ケアフィット共育機構との共同研究により、IX(インクルーシブ・トランスフォーメーション)に関するアセスメントを行うための組織診断ツール「IX診断」を開発しました。
IX診断では、「インクルーシブパーパス経営」「インクルーシブ職場環境」「インクルーシブ認知基盤」「インクルーシブ組織風土」の4つの観点から、組織の中にIXのための種と、それが育つ土壌がどの程度存在し、その芽生えの兆しがどの程度見られるのかを把握するとともに、「多様性ギャップ」の観点から、エクイティに関わる組織課題(不均衡)を可視化することができます。
IX診断ツールが活用されることで、インクルーシブな社会に向けた不断の取り組みが、広く社会全体に広まることを期待しています。
IX診断制度 共同開発責任者
東京大学 大学院 教育学研究科附属
バリアフリー教育開発研究センター 教授
星加 良司
チームと組織を多様な力で変えていくコミュニケーションを身につける学び
インクルーシブ・コミュニケーター
インクルーシブ・コミュニケーターはチーム作りと組織開発に欠かせない、組織にある多様な力を対話から引き出すことを学ぶ研修です。 インクルーシブ・コミュニケーターの学びによってメンバーのスキルを底上げしながら、IX診断で課題を可視化してくことで組織全体で強いチーム作りを可能にします。