世界のちゃーがんじゅージェロントロジー国際総合会議 2007 in OKINAWA
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ジェロントロジーとは
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(3月2日~3月3日)
参加方法
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Language
English



趣旨


 ジェロントロジーとは加齢に関する体系的な学問です。加齢の複雑さを理解するため、また高齢社会の影響を予測しそれに備えるために多くの専門分野にわたる学際的な研究が行われています。
 世界で初めての経験となる少子高齢時代を迎えるわが国において、ジェロントロジーを通して高齢者が生きがいある生活を送っていくために、そして一人ひとりが生まれてから死ぬまでの人生を健康に過ごし、より生活の質を高め、齢をきれいに創りあげていくために、ノーマライゼーションの考え方も含めて、長寿の国沖縄から世界へ発信します。また、その効果として、医療介護費の削減と高齢者が消費者の位置づけと成し得る経済効果をも考えていきます。
 ジェロントロジーは学際的研究のみならず、国際的かつ職際的学問といわれています。しかしながら、大学教育においては、職際的学問であるビジネスネットワークが充実しているとは言い難い現状にあります。したがって、今後の日本ならびに世界に求められるのは応用的ジェロントロジー共育(Collaborative Learning)の実践にあります。
 それを可能とするものがそれぞれの必要に応じたカリキュラムで構成されるカフェテリアカリキュラムです。カフェテリアカリキュラムの導入により、個々に応じたサービスの提供を即座に判断し、行動できる人材が育成されるようになります。そのためには、地球ならびに宇宙環境を視点に置いたユニバーサルアプローチが必要となります。
 沖縄は長寿者の存在する土地として世界の注目を集めています。また「ゆいまーる」など家族・先祖の絆の強い地域であり、いわばジェロントロジーの実践の宝庫ともいえ、その地でジェロントロジー国際総合会議を開催する意義は高いといえるでしょう。
 本会議ではジェロントロジーを「学術」「芸術」「スポーツ」の3つの面から表現し、多くのみなさまにジェロントロジーへの理解を高めていただけるよう努力いたします。また、開催地沖縄の文化・習慣を世界のジェロントロジー研究に取り入れるよう努力してまいります。本会議の内容を「宣言書」としてまとめ、ジェロントロジーの果たす役割について全世界へ発信します。


ダ・ヴィンチ「気がつく」プロジェクト  (分科会趣旨)

エドワード・アンセロ博士
ヴァージニア エイジングセンター
ヴァージニア コモンウェルス大学
アメリカ合衆国 ヴァージニア州
リッチモンド, 23298-0229
eansello@vcu.edu

最終目標:
  • 年を重ねるという意識を向上させる
  • 加齢の再構築を行い、ジェロントロジーを再定義する

    目標へ道のり:
  • 幅広くかつ国際的応用的学際的カリキュラムの開発
  • 世界的注目を浴びる長寿の島「沖縄」の独特の伝統・習慣を含んだカリキュラム検討

    カリキュラム概要:
  • 一生涯学ぶ者であり続けることの価値を作りあげていく
  • 加齢の学問であるジェロントロジーを五感(見る・聞く・触る・嗅ぐ・味わう)に「気づき」とでもいうべき第六感を加えて新しい定義をつくる
  • クオリティオブライフの向上
  • 人が年を取るということの内面に焦点を当てる
  • どんな文化にも受け入れられるカリキュラム

    カリキュラムの価値:
     学際的で個々の人に焦点を置き、総合的なカリキュラムとなり、相互依存や相互助力による自主性を強調する.

    カリキュラムのプロセス:
     心の教育、加齢の概念の見直し、そして加齢の経験を通して、ジェロントロジーを定義しなおし、年を重ねる事や、高齢の方々との交わりについての理解を深める。
     日本語の「気がつく」とは、感情的知性のひとつであり、心ある思いやりをもって何かを知ることである。

    会議の座長:
     各座長は以下の課題に応えうる手段を引き出す。
  • 加齢に関しての理解を促すために情緒的(気がつく)能力を引き出すために何ができるか?
  • 如何にして真心からの教育ができるように手助けできるか?
  • 如何にして真心のこもった教育ができるか?・以上の問題解決のために沖縄の先人の英知を生かすべく検討を進める。

    会議の目的:
     下記の内容を踏まえ、私たちの目の前にあるすばらしい機会に感謝する。
     年を重ねているというのは、人にとってまさに、現代の賜物である。つまり、この5,000年の間に 250~300もの世代が繰り返されてきたが、平均寿命が60歳を超えるのは、わずか、4~5世代である。そのうち、老後と呼べる時期を過ごせるのは、3~4世代のみ。さらに、老後を元気に過ごせるのは、2~3世代しかないのである。障害があるなしに関わらず、人は、皆年齢を重ねる。そのすばらしさと意義深さにもう一度気づく。
     年を重ねることを功績として称え、その時期を可能性のある時間として称える。

  • 加齢の価値や意義、つまり障がいがあるなしにかかわりなくすべての人が歳を重ねていくことに気づいてもらう。
  • 先人の功績を称え、いろいろな可能性のある時間として人生を有効に用いる。

    会議の開会:
     わたしたちが、まず稀代の芸術家であり、思想家、発明家であるレオナルド・ダ・ヴィンチのように考えるにはどうするべきか、議論し探求することから始める。そして如何にして各学問の専門領域や予測を受け入れ、反映し、そしてそれらに勝るかについて討論する。ダ・ヴィンチはS-O-U-Lという手法を用いた。SOULとは、See(見る:気がつく)、Observe(観察:複雑性の説明)、Understand(理解:詳細に、知的に、感情的に)、Learn(学び:吸収し、自身や周囲に変化を与える)のことである。
     このアプローチ方法は、「自身を越える何かに気がつき解放する」という形而学書“Be still and know”に類似している。この場合、我々は自身や他者の加齢についてより気がつくための言説に適応している。

    会議の形式:
     全員出席の開会宣言ののち、分科会が4つの焦点と3つのユニバーサル分野による4×3のテーマによって構成される。

  • 4つの焦点:個人、家族、コミュニティ、社会
  • 3つの分野:教育、ビジネス、ITコミュニケーション

    それぞれの分科会は加齢の可能性が成しうることについて、各分野が各焦点にどんな影響を与えるかについて提案する。たとえば、個人については、健康や生涯学習、生産性や精神性に関する話題に触れ、3つの分野がこれらのテーマに与えうる影響について吟味することができる。

    会議の産物:
  • わたしたちは、会議の“足跡を残す”ことを希望し、次世代に発展する気づきやジェロントロジーの再定義を共有するであろう人々に伝承することを願います。
  • わたしたちは、他者を助け、伝達者となることを望みます。
  • わたしたちは、会議の分科会での対話を記録し、媒体として残すことを意図します。

    2006年12月20日


  • 報告書

     シンポジウムの講演内容、分科会での発言、宣言書の内容をすべて報告書としてまとめ、全国に配布する予定です。本会議の趣旨と成果を多くの人に知っていただき、次世代へ伝達することが我々の果たすべき役割であるからです。

    主な配布先:
    全国の都道府県、区市町村などの自治体または図書館、大学・高等学校など教育機関の図書館、ジェロントロジー研究機関

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