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●学生代表レポート
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ジェロントロジー国際総合会議2007inOKINAWAに参加して、たくさんの人に出会い、多くの考え方を知ることができました。今まで経験したことのないことが出来て本当に自分が成長できた4日間でした。
中でも私が一番具体的に印象に残っていることは、高橋豊氏の「沖縄観光バリアフリー化推進事業の取り組み」です。沖縄は誰もが楽しめる環境作りを目指して、“バリアフリーツアーセンター”の設立や、“観光バリアフリーマップ”の作成など多くの取り組みを実施しています。特にすごいなと思ったのは、教育についてです。
サービス(車椅子操作・手引きなど)の練習の際に、高齢者を招いてサービスの対象になっていただくということです。やはり、いくら健康な人のモデルで練習しても実感が湧きません。対象になっていただくことで、ここはこうした方がいいとか、より具体的な感想・アドバイスが聞けるので実践的です。介助知識だけ充分にあっても意味がありません。そういう意味でも実際にモデルになっていただくことはとても重要です。
そうすれば高齢者は気軽に街へ出掛けられます。そしてサービスする側の私たちにとっても、若年世代でも気軽に声をかけられます。
どのような職種においても、超高齢社会というのは避けては通れません。どのようなお客様がいらしても気持ちの良いサービスを提供したいものです。 気持ちの良いサービスというのは一部の人にだけしか受けられないというのでは通用しません。
例えば、売りたい商品をただやみくもに説明するのでは誰も満足しません。単なる一方的でしかありません。同じ売るのであれば、お客様と話し、知ることから始まり、お客様によりベストなものをお薦めしたいものです。
言及すれば、「子育て」だと思います。道徳的に豊かな子供を育てることが出来れば、子供はおのずと親の面倒をみるはずです。そして、ゆくゆくは自分が親の立場になった時、少しでも子供に迷惑をかけないようにと老化予防の精神が生まれ、社会全体で言えば、元気な高齢者が増加し、社会と関わるようになり、結果、社会は活性化していきます。このサイクルが完成するまでは時間がかかるかもしれません。
進歩した技術は人間との触れ合いを強めるツールです。このツールは人が使われるのではなく、人が使いこなすべきです。
新しいモノと古いモノとの混在があってこのツールは価値のあるモノになり、うまく社会と関わっていくのです。
今回の会議は、学術・芸術・スポーツの3つの分野からジェロントロジーについて考えることが出来ました。私も気がつけば一緒に踊っていました。
進歩する技術を受け入れつつ、人間味溢れる伝統を受け継いでゆく。そんな社会が人の心と心のコミュニケーションを円滑にしていきます。
理想の高齢社会に向けて今、私にできることは、サービス介助士2級の資格をアピールし、仕事・生活の中で実践していくことです。
簡単なことでいいのです。ほんの少しの気づかいで、人はどんなに心が満たされるのか。誰かが困っていれば声をかける。その第一歩が理想の超高齢社会には必要です。
私にこのような機会を与えていただいて本当に嬉しく思います。次回また機会があればぜひ若年世代の方とも話し合ってみたいです。
最後に、クロージングパーティーでのサプライズを実行していただいた皆さん、私に関わっていただいた全ての方に感謝の気持ちでいっぱいです。この4日間は私にとって生涯忘れることのない日になりました。
ジェロントロジーという学問が、全世界に広まり、そして人と人が密に関わり、あたたかい関係を築いていけることを願っております。
学校法人 トラベルジャーナル学園
ホスピタリティ ツーリズム専門学校大阪 観光学科
堀内 春菜
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