サービス介助士

サービス介助の日 特別記念シンポジウム 開催レポート

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サービス介助士の日 特別記念シンポジウム 開催レポート

誰もが暮らしやすい共生社会をめざしてサービス介助士の認定および運営を行う公益財団法人日本ケアフィット共育機構(東京都千代田区、代表理事:畑中 稔)は、共生社会の実現に向けた産官学における取り組みを共有・発信することを目的として、特別記念シンポジウム「共生社会実現のために今私たちが取り組むべきこと」を 11月1日(水)に開催しました。

本シンポジウムでは、国土交通省や東日本旅客鉄道株式会社、神奈川大学教授に登壇いただき、共生社会の実現に向けた国の取組みやJR東日本での取組み、教育現場から見た共生社会のあり方などについての講演を実施。最後にパネルディスカッションを行い、2024年4月に施行される改正障害者差別解消法や共生社会実現におけるサービス介助士の意義について意見を交わし合いました。

イベントレポート

最初の講演は、国土交通省の西村紘明氏に登壇いただき、「心のバリアフリーの推進に係る取組み」をテーマにお話いただきました。
共生社会の実現に向けて、ハード設備と、より一層のソフト面での取り組みの重要性についてお話いただきました。そして、教育啓発特定事業等も含め、心のバリアフリーの推進に係る取組みの必要性や重要性について紹介いただきました。

西村さん

国土交通省 総合政策局
バリアフリー政策課 課長補佐
西村紘明氏


次に、東日本旅客鉄道株式会社の丹羽健氏に登壇いただき、「共生社会の実現に向けたJR東日本の取組み」をテーマにお話いただきました。
グループ理念や、めざす姿に向けて設定された重点課題の一つに「活力ある社会のために」共生社会への取り組みを進められており、その指標の一つとして社員のサービス介助士資格取得率が設定されています。

丹羽さん

東日本旅客鉄道株式会社
鉄道事業本部
サービス品質改革室 室長 丹羽健氏


続いて、神奈川大学の島川崇教授に登壇いただき、「障害の社会モデルと共生社会実現に向けてのサービス介助士の存在意義」をテーマにお話しいただきました。観光と福祉の観点から産官学連携して共生社会の実現について進めることの重要性をお伝えいただき、誰もが移動しやすい社会におけるサービス介助士の存在意義についてお話いただきました。

島川教授

神奈川大学 国際日本学部
国際文化交流学科 島川崇教授

最後に、国土交通省 西村氏、東日本旅客鉄道株式会社 丹羽氏、神奈川大学 島川教授、日本ケアフィット共育機構 冨樫正義が登壇したパネルディスカッションを実施しました。
まずは、障害者への合理的配慮提供を民間事業者に義務付ける「障害者差別解消法」が来年4月から施行されることを受け、「合理的配慮とサービス介助士の役割」をテーマに、産官学の異なる立場から意見交換を行いました。
「シームレスな移動手段」をテーマに、自宅から駅・駅から目的地といった、移動手段の切れ目が生じうる場面について、将来どのようにあるべきかの議論を行いました。
まちづくりを進める上での行政計画や、事業者等におけるハード面の改修、そしてサービス介助士による移動支援等のソフト面の取組み等を通じて、従業員や市民の意識の変化と行動実践を絶え間なく続けていくことが、誰もが社会参加しやすい、シームレスな移動を実現する社会につながるということを4者で話し合いました。

サービス介助士の日 特別記念シンポジウム


主催者コメント

今回のシンポジウムのテーマでもある「共生社会実現のために、サービス介助士が社会をどのように変えていけるのか」について、貴重なお話を伺うと共に有意義な議論ができました。「サービス介助士資格の取得がゴールではない」「サービス介助士の存在意義は、世の中の無関心への斬り込みである」など、資格取得の目的は共生社会への第一歩であることの共通認識を得ることができ、資格認定団体としてこの上ない喜びと共に、資格取得者への継続した学びの提供という使命をあらためて、感じる場となりました。オンライン参加者からも「共生社会に向けた、国や企業の今後の施策を知りたい」など、未来に向けそれぞれがどの様な行動を取るべきなのか、知見を得たいという気概が感じられる質問もあり、パネリスト及び参加者から共生社会の実現に向けた強い意志を感じる2時間でした。2024年改正障害者差別解消法の施行、2025年大阪万博開催、2030年SDGs達成のためのゴール設定など、身近に目指すべきが指標がありますので、一歩ずつ歩みを進めていきたいと考えております。

公益財団法人日本ケアフィット共育機構 共育室 室長 冨樫 正義

公益財団法人日本ケアフィット共育機構
共育室 室長 冨樫 正義


日本ケアフィット共育機構
について

日本ケアフィット共育機構は、1999年11月に前身である特定非営利法人日本ケアフィットサービス協会を立ち上げて以降、共生社会の実現に向けておもてなしと安全な介助技術のプロフェッショナルである「サービス介助士」の認定を行ってきました。交通、金融、流通など高齢者や障害者の暮らしに欠かすことの出来ないサービスを提供する業界約1000社から幅広く資格が導入されており、現在21万人が同資格を取得しています。
そのほか、障害の社会モデルを体感できるプログラム「バリアフルレストラン」や、子供に障害を含めて相手の立場をおもいやる行動をするための出張授業「おも活」などの取組みを通して、共生社会の実現に向けて多方面から活動しています。

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