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日本ケアフィット共育機構が発行するフリーペーパー『紲』。本誌vol.18では、株式会社アトレの、“誰もが働きやすい職場づくり”について、とても深いお話を聞くことができました。「リベル・ケアフィット」では、アトレで導入していただいているサービス介助基礎検定※を、日々の業務でどのように役立てられているのか、導入担当である運営推進部の皆さんに伺ってみました。
※2018年9月20日時点
株式会社アトレ
運営推進部
課長 CS推進室長
長岡 瑞恵さん
小暮 健人さん
CS推進室
高崎 麻耶さん
−−まずは、サービス介助基礎検定を導入された経緯を教えてください。
長岡さん各店舗の従業員から、車いす利用の方や視覚に障がいのある方をご案内する際に、あやふやな知識で応対するのではなく、きちんと知識を勉強したほうが、お客さまも安心ですし、自分たちも安心できるという声が上がってきたのが導入のきっかけです。通常2時間のところを3時間に延長していただき、障害者差別解消法や、ショッピングセンターで起こりそうなシチュエーションについての学びを増やすなど、フレキシブルにアレンジしてもらえたのはありがたかったですね。
−−小暮さんと高崎さんは受講される立場だったのですね?
小暮さんそうですね。運営推進部に配属される以前、店舗に勤務していたときに受講しました。長岡の言うとおり、日々の業務のなかで多様なお客さまに応対するためには最低限の知識がなければいけないということを痛感していたので、検定を通して知識を確かなものにできたことはとても良かったと思っています。
−−具体的に、現場の方たちはどのようなことで困っていたのですか?
高崎さんお手伝いが必要かどうか、知識があいまいなので自分で判断できないという部分ですね。自分が声をかけることが迷惑になるかもしれないとか、もしかしたら過剰なサービスになって、却ってお客さまに不快な思いをさせてしまうかもしれない、といった悩みを持っているスタッフが多かったです。
小暮さんトイレの介助を頼まれてどうしてよいかわからないといった声や、レストランの従業員から、補助犬ユーザーへの応対のやり方がわからないといった声がありましたね。
−−そういった悩みは、サービス介助基礎検定の導入で解決できたのでしょうか?
高崎さんそうですね。まずはお声かけして、お手伝いが必要かどうかを判断し、そのうえでお客さまがなにを望んでいるかを知ろうとする意識が大切だということを学べたので、従業員も迷いがなくなったと思います。
小暮さん受講してみて、これはショッピングセンターに勤務している者として、知っておかなければいけない知識なんだということを痛感しました。運営推進部に所属が変わって受講を推奨する立場になったので、社員全員が受講できるように推進していきたいと思っています。
−−サービス介助基礎検定を受講されたあと、従業員の皆さんに意識の変化は感じられましたか?
高崎さん受講以前にも、ほとんどの従業員が、高齢の方や障害のある方と接した経験はあったと思います。ただ、その経験は共有されることなく個人の範囲に留まっていたんですね。それがサービス介助基礎検定を受講したことで、「そういえば、こういうお客さまに応対したことがある」「こういうシチュエーションを経験したとき、以前はこうしたけれど、今後はこうしたほうがいいね」といった情報共有をするきっかけになったと思います。
長岡さんもともと私たちは地域の皆さまに支えられている会社ですから、どんなお客さまにも優しくありたいという気持ちは皆が持っていたと思うんです。その土台のうえで、知識を身につけて、どんなお客さまが来店されても自信をもって応対できるようになることは、とても意義があると感じています。
−−課題に思われているのはどんなことですか?
小暮さんお客さまのなかには、お手伝いが必要な方々がいるという知識と意識を持つというファーストステップには進めていると思いますので、その先について考えていく必要があると思います。私が課題に感じているのは、認知症が疑われる方への応対や、外国人の方向けのトイレの案内、日本ではポピュラーではない宗教の方への応対といった部分ですね。
長岡さん最近は地震や水害といった自然災害が多く、お客さまを適切に誘導する必要があるわけですが、まだ外国の方向けのアナウンスがきちんとできていない部分があるので、整備を進めたいです。
−−継続していきたい施策や強化したい部分を教えてください。
長岡さん車いすユーザーや高齢の方でも店舗に入りやすいように、入り口ドアを自動にするといった、ささやかだけれど大切な、日々の改善を続けていくことですね。
高崎さんお客さまと接する店舗の従業員に、通りいっぺんのサービスではなく、お客さまが必要とされているお手伝いを提供するという意識を持つことの大切さを伝えていきたいと思います。
小暮さん海外の方を道案内するという企画を実施したときに、ご案内した外国人の方から、お礼とともに「あなたが私の国に来たときには、同じように私があなたを助けるよ」という言葉をよくかけられたんです。お互いさまの精神といいますか、みんながそのような気持ちを持っていれば、きっと社会は良くなるし、アトレの仕事を通じて地域の皆さまとそんな関係になれたらいいな、と思っています。
フリーペーパー『紲 Kizzna』Vol.18本誌は下記から電子ブック版をお読みいただけます。
2時間完結の体験をメインとしたパッケージ型セミナーで、高齢な人や障がいのある人とのコミュニケーションのきっかけとなる新たな気づきを学びます。車いす操作や視覚障がい体験などサービス介助の基礎からこころのバリアフリーの第一歩を始めることができます。
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