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日本ケアフィット共育機構が発行するフリーペーパー『紲』。本誌vol.18では、国立研究開発法人国立成育医療研究センター「もみじの家」ハウスマネージャー内多勝康さんのお話を伺いました。「リベル・ケアフィット」では、もみじの家の施設や、勤務されている方々の思いをお伝えします。
国立研究開発法人
国立成育医療研究センター もみじの家
ハウスマネージャー、社会福祉士
内多 勝康さん
国立研究開発法人
国立成育医療研究センター もみじの家
看護師長
滝本 悦子さん
もみじの家は、国立研究開発法人国立成育医療研究センターの敷地内に2016年に開設された、短期入所施設です。24時間365日、自宅で医療的ケアを受けている子どもとその家族を、最大9泊10日まで受け入れており、子どもはスタッフのケアのもと、同世代の子どもたちと遊んだり学んだりすることができ、家族は医療的ケアの心配を離れて、寛いだ時間を過ごすことができます。
館内に入ると、まず目に飛び込んでくるのが中庭のもみじの木。それを囲むように、診察室、カーテンで隔てられたベッドが並ぶ3人室、家族をすぐ近くに感じながら手厚いケアを受けられる、家族部屋と隣接した個室、寝たままの姿勢で入浴できる浴室などが配置されています。
ご家族に人気が高いのが、まるで旅館のお風呂のような風情の一般浴室とのこと。「子どものことが心配で、家でお風呂にゆっくり入れないような生活を送るご家族が、ゆったりお風呂に入れることで幸せな気持ちになってもらえるのは、嬉しい反面、大きな課題を感じる部分でもあります」と内多さん。医療的ケア児のご家族が、日常からもっとリラックスして過ごせる社会づくりの必要性を強く感じます。
もみじの家のケアスタッフは、看護師が15名、保育士2名、介護福祉士が1名。ハウスマネージャーの内多さんと事務長が事務全般を行います。そして「ケアスタッフのことは全部任せています」と内多さんが全幅の信頼を寄せるのが、看護師長の滝本さんです。
-- 業務のなかで滝本さんが最も大切にしているのはどんなことでしょうか?
滝本さん責任を持ってお子さんの医療的ケアを務めることはもちろんですが、一番大切に考えているのは、もみじの家で子どもたちがどう過ごしたいかです。特に初めてご利用になる親御さんには、必ず入所前日にお電話して、持ち物や時間、子どもの体調の確認を丁寧にするようにしています。一度コミュニケーションを取っておけば、当日お会いしたときに“お電話の方ですね”と安心していただきやすいですから。
-- このお仕事のやりがいはどんなところですか?
滝本さん入所時よりもよい健康状態で退所を迎えられたときでしょうか。そうやって少しずつ信頼していただいて、“また来ます”と言ってもらえることが、なによりのやりがいですね。考えてみてください。私たちにとってはなにげない日常も、利用者の皆さんにとってはハードルの高いことばかりなんです。家の中で寝室からリビングに移動することもままならないようなお子さんを、車に乗せてここまでやってくるということは、それだけのリスクを負ってでも利用したいと思っていただいているということ。私たちは、その親御さんの気持ちに応えられるよう、日々の業務に取り組まなければいけないと思っています。
滝本さんの言葉からは、利用者に寄り添い、その思いに応えようとされるスタッフの皆さんの様子が伝わり、胸を打たれる思いでした。
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もみじの家
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