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コニーは何しに日本へ?〜オーストラリアとの高齢化比較

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オーストラリアとの高齢化比較

こんにちは。留学生インターンのコニーです。
コニーは何しに日本へ?オーストラリア人留学生が考える共生社会シリーズを連載でお届けしています。日本とオーストラリアの社会の比較や、バリアフリーやユニバーサルデザイン、そして日本ケアフィット共育機構で体験したことなどについてお伝えしていきます。
今回は高齢化についての紹介です。
高齢化が進んでいくにつれて、病気や新たな障害を負うリスクが増えていくことが予想されます。日本は既に超高齢社会の現代ですが、オーストラリアの高齢者の情報と比較すると、より課題が分かっていきます。


諸データ比較 -日本はオーストラリアの100歳人口を1年ちょっとで超えるスピード

まずは数字で比較してみましょう。

(表は横スクロールしてご覧いただけます。)

オーストラリア日本
国土面積 7,692,024km2
日本の約20倍
377,972km2
総人口 約2500万人(2017年)
日本の約5分の1
1億2,615万人
(2019年9月現在)
高齢者人口 380万人 3,588万人
高齢化率 15%
日本の約2分の1
28.4%
100歳以上の人口 約4,600人 71,274人
平均寿命 男性: 80.5歳
女性: 84.6歳
男性: 81.25歳
女性: 87.32歳
健康寿命(WHO 2018) 73歳 74.8歳

参考:Australian Institute of Health and Welfare、WHO、厚生労働省、総務省

このように数字でみると日本の高齢化がいかに進んでいるか分かりますね。
オーストラリアの100歳以上の人数4600人という数字は、日本は既に25年前には突破しており、近年日本では年間3000~4000人のペースで100歳以上の人口が増加しています。
オーストラリアが日本と同じように超高齢社会(65歳以上の人口が全人口に対し21%以上の社会)になるのは、2056年になると予測されています。
また、この表には記載していませんが、オーストラリアは移民の受け入れなどで人口が毎年増加しているのに対し、日本は毎年減少しています。
日本の高齢化は少子化も重なって課題となっています。

ちなみに、オーストラリアの平均寿命は地方によって違います。私は東メルボルンEastern Melbourne というところに住んでいて、平均寿命は84.3歳となっています。

オーストラリアの平均寿命

出典:オーストラリアの平均寿命2013年-2015年の調査(https://www.aihw.gov.au/(英語)外部リンク

移民大国ならではの福祉政策

また、オーストラリアの65歳以上の高齢者のうち、36%が海外で出生している移民国で、実に3人に1人が海外で生まれています。
また、オーストラリア政府の2013年度オーストラリア福祉調査によって、海外生まれの高齢者のうち、46%は家庭で英語以外の言語を使用し、17%の高齢者は英語が「あまり上手でない」、または「全く話さない」と回答した結果が出でいます。
今後、オーストラリアは多くの移民を持つ国家として「移民高齢者ケア」も課題になっています。

オーストラリアの65歳以上の高齢者は36%が海外で出生

高齢者介護サービス利用者の3人に1人が海外で出生

(オーストラリアの65歳以上の高齢者は36%が海外で出生して、三人の中で一人が海外で生まれています。
出典:http://www.culturaldiversity.com.au/(英語)外部リンク

こうしたことを背景に、現在の高齢者や今後の移民高齢者たちにそれぞれの背景を配慮したケアが必要となっていると思います。現在、オーストラリアの政府も特別なニーズを持つ人々へ支援のため、様々な施策を行っています。
例えば、私が住んでいるビクトリア州では 「Centre for Cultural Diversity in Ageing」という団体が連邦政府から補助金を受けて活動しています。この団体は高齢者や介護者、そしてがん検診の多言語情報や高齢者ケアに関するエキスポなど様々な情報を発信のほか、サービス提供者向けの研修やガイドなどを提供しています。

オーストラリアのダイバーシティ

Centre for Cultural Diversity in Ageing

出典: Centre for Cultural Diversity in Ageing という団体(http://www.culturaldiversity.com.au/(英語)外部リンク)

Centre for Cultural Diversity in Ageing


多様な人々が暮らすオーストラリアの“Fair Go”精神

このように、オーストラリアの高齢者ケアは、様々な背景を持つ人々に平等に情報提供して、特別支援が必要な高齢者に配慮しながら、多文化主義を体現しています。
誰もが平等であるべき「Fair go」というオーストラリアの精神を感じました。
今後は言語聴覚士のことやオーストラリアや日本のユニバーサルデザインなど色々なレポートを載せる予定ですので、リベル・ケアフィットやfacebook https://www.facebook.com/ncsa.carefit外部リンクをフォローしていただけたらうれしいです。


コニーさん

ライター・ コニー
オーストラリア・メルボルン出身
中国とオーストラリアの小学校に通い、留学経験などを通じて、英語のみならず、中国語、日本語、韓国語なども使いこなすマルチリンガル。
言語聴覚士を目指し、大学院で勉強中。



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