掲載日:
皆さんこんにちは。ライターのメグです。最近、SNSなどで「ヤンキー君と白杖ガール」が話題になっていますね。
今回は、漫画中にもたびたび登場する白杖についていくつかの記事に分けて紹介します。
視覚障害者にとってなくてはならない白い杖、10月からドラマ化もありますので、本記事で予習しましょう。
著者プロフィール
視覚障害と軽度の移動機能障害がある。2歳から4歳まで盲学校幼稚部、その後、小学校から高校まで養護学校(現在の特別支援学校)に通う。高校まで車いすを使用して生活をしていたが、大学入学後の訓練を経て、現在では白杖のみで歩行している。現在は、日本ケアフィット共育機でサービス介助士アドバイザーとして日常生活の過ごし方や生活上の工夫、障害当事者に対する介助のポイントについての講演、障害者向けのシステム開発や、視覚障害者用映画副音声の脚本作成の手伝いアドバイスなどを行っている。
突然ですが、皆さんに問題です。
「白杖」これをなんと読むでしょうか。
正解は、「はくじょう」です。
英語では“White cane ”といいます。
言葉だけは知っている、という人も多いのではないのでしょうか。
本記事のメインテーマですので、ぜひ覚えておいてください。
晴眼(はっきりものが見える)の皆さんは、白杖使用者にどのようなイメージを持っていますか。
全員が光も全く感じない全盲者と思っている方も多いかもしれません。
実は、視覚障害者の中で全盲者は2割で、弱視者(目で見える範囲が狭い、色の認識が困難など)が圧倒的に人数が多いのです。
そして弱視者も白杖を使用します。
さらに加えると、白杖は視覚障害者以外も使用します。これに関しては別の記事で紹介します。
つまり、白杖を使用していても「少し見える」「ぼんやり見える」人もいるということです。
全盲者だけでなく弱視者も白杖を使用することをわかっていただいたところで、ここからは白杖の種類(役割)と使い方について紹介していきます。 白杖には
という役割があります。
この役割を果たすための白杖の使い方があります。
白杖の石突(杖の先っぽ)を路面に滑らせる方法です。
この方法はルートが分かっている道で使用します。
一度に広範囲の路面状況を把握できるのが利点であり、後述するタッチテクニックと比べ音を出さないため、静かな場所でも利用します。
進行方向の左右を白杖で叩きながら歩行する方法です。
路面をたたいた時の反響音を聞くことで、物があるかないかを区別できます。
また、たたくことによって周囲に視覚障害者がいることを知らせることもできます。
以前晴眼の友人に、「視覚障害者が白杖を強く叩きながら歩いていたけれど、怒っていたのかな」と聞かれたことがありましたが、きっとその方は周囲に自分がいることを知らせていたのだと思います。
皆さんも駅などで白杖の音を聞き、どうして叩いているのだろうと不思議に思ったことはありませんか。
今回記事を読んでいただいた皆さんには「視覚障害者が周囲にいることを知らせてくれているのだな」と思い、見守りましょう。
白杖を路面から浮かせた状態で持ち、自分の目の前にかざしながら歩く方法です。
この方法は、晴眼の皆さんがイメージしている白杖の使い方とは異なっているかもしれません。
上記の“役割 3. 視覚障害者であることを周囲に知らせる”で多く使われる方法で、晴眼者に案内をされる際にも使用します。
以前、鉛筆持ちとして白杖を利用していた人のことを本当は目が見えているのでは?と書いたブログを見たことがあります。
きっとその筆者は鉛筆持ちを知らなかったのだと思います。
知識がない故に、人を傷つけてしまうことはあるかもしれませんが、今後、少しでもこのような偏見が減ってくれると嬉しいです。
また、目の見え方によっても白杖を使うタイミングが異なります。
それについては、次回で詳しく紹介させていただきますので、次回にご期待ください。
いかがでしたでしょうか。今回は、白杖使用者をクローズアップした内容を書かせていただきました。
本記事をお読みいただき、初めて知ったことも多かったのではないでしょうか。
私たちが認定するサービス介助士(別のウィンドウで開く)では、テキストでの勉強に加え、実技教習や障害当事者とのリアルタイムのコミュニケーションを通じて障害や加齢について学ぶことができます。
人生100年時代だからこそ、まずは自分の未来を学んでみてはどうでしょう?
掲載日:
「白杖」ってどう読む?今更聞けない視覚障害者が使う白杖とは
皆さんこんにちは。ライターのメグです。最近、SNSなどで「ヤンキー君と白杖ガール」が話題になっていますね。今回は、漫画中にもたびたび登場する白杖についていくつかの記事に分けて紹介します。視覚障害者にとってなくてはならない白い杖、10月からドラマ化もありますので、本記事で予習してもらえたら嬉しいです。
掲載日:
白杖の種類、どれくらい知ってる?今更聞けない視覚障害者が使う白杖とは②
視覚障害者になくてはならない白杖について、前回の記事ではそもそも白杖って何?ということをお伝えしました。今回は、さらに白杖について理解できるように、白杖の種類と、見え方による使い分けについて紹介します。
掲載日:
白杖SOSとは?白杖使用者の声かけのポイントは何? 今更聞けない視覚障害者の使う白杖とは?③
前回、前々回の記事で、白杖の種類から使い方まで紹介してきました。今回からは、いよいよ実践編です。街中で白杖を使用している視覚障害者を見かけた時の声かけのタイミングやポイント、助けてほしいときのシグナル「白杖SOS」について紹介します。
掲載日:
白杖にデコレーション!?白杖使用者への誤解 今更聞けない視覚障害者が使う白杖とは?④
今回は、白杖の目印、そしておしゃれについてお話ししていきます。白杖にデコレーションをする、というのはなかなか想像がつかないかもしれませんが、今回はそんな白杖使用者への思い込みを打ち崩していきましょう。
掲載日:
「視覚障害=色が分からない」ではない!? 今更聞けない視覚障害者が使う白杖とは?⑤
今回は白杖から少し離れて、日常生活で必要になる“色”について紹介したいと思います。
サービス介助士とは高齢者や障害者など多様な人が暮らす社会で、年齢や障害の有無に関わらずに誰もが社会参加できるように必要なことをその人、その場にあったやり方でできる(=ケアをフィットする)人になるための資格です。
社会の高齢化や障害者差別解消法などへの企業の対応の他にも、高齢者や障害者が利用しやすいサービスや商品の設計、障害者スポーツでのボランティア活動など、幅広い分野で今後ますます必要とされる資格です。
視覚障害者のテレワークはどうしている?オンラインミーティング効率アップ術
掲載日:
リベルケアフィット読者の皆さん、ライターのメグです。新型コロナウィルスの影響により、業務スタイルが従来と大きく変化しています。特にオンラインのミーティングは、カメラ写りを確認できなかったりアップデートされた際にページ内の変化に気が付けなかったりと、私のような視覚障害者が使いこなすのは難しいかと思います。そこで今回は、視覚障害者のテレワーク、その中でも私が普段仕事で使っているオンラインミーティングツールの操作方法を例に、オンラインミーティングを行うときの注意点や覚えるべきポイントについて紹介したいと思います。
視覚障害者はどうやって映画鑑賞をするの?
掲載日:
コロナウィルスによる外出自粛が続く現在、自宅で映画鑑賞する機会が増えた人もいるかもしれません。今回は、ライターのメグさんが視覚障害のある人の映画鑑賞について紹介してくれます。
視覚に障害のある人の引っ越し・物件選び・賃貸契約はどうするの?
掲載日:
視覚と下肢に障がいを持つライターのメグさんが、ご自身の体験をもとに、視覚に障がいのある人の不動産賃貸について詳しく紹介してくれました。視覚障がいのある人や、不動産賃貸の仲介業などをされている方にも参考にしてもらえればと思います。
公共交通機関等におけるシームレスな移動支援の実現に向けた 参加型バリアフリー教室&ボッチャ体験会 開催レポート
掲載日:
11月23日に武蔵小杉駅前のこすぎコアパークで実施した「みえるバリアフリー教室&ボッチャ体験会」を開催しました。このイベントは、国土交通省の「心のバリアフリー推進のためのモデル検討調査事業」の一環として開催されました(共催:川崎市 協力:東急電鉄株式会社、株式会社東急ストア)。
サービス介助士25周年 サービス介助の日特別記念シンポジウム 開催レポート
掲載日:
11月1日は「サービス介助の日」。そしてサービス介助士は開講25年を迎え、これを記念した特別シンポジウム「サービス産業の未来にヒトにしかできないサービスと共生社会の実現を考える〜サービス介助士が社会を変える#x301C;」を開催しました。株式会社オリエンタルランド様、日本航空株式会社様、淑徳大学様からゲストをお呼びし、DX進展や無人化が進む現代において、対人サービスの価値や共生社会の実現について議論が行われました。本記事はシンポジウムの様子をお伝えする開催レポートです。
ケアフィットファーム研修 導入事例(NTTアドバンステクノロジ様)
掲載日:
ケアフィットファームでは、ダイバーシティ&インクルージョンを体感できる企業研修プログラムを提供しています。今回はNTTアドバンステクノロジ株式会社様が参加されました